シックハウス/シックスクール(1)
最近になって、この言葉を耳にするようになった人もいるかと思います。
このような問題の常として、言葉が広まるより早くから、問題は顕在化していました。
今よりも理解されにくかった時代に、発症されていた人は多くの苦しみを抱えていたかと思います。
とはいえ、現在でもまだまだ認知されていない側面もあるかと思いますので、ここで連載としてこれから簡単にふれていきます。
シックハウス、シックスクールと、事例によってその名前が変わりますが、いずれも『化学物質過敏症』と呼ばれるものです。自然界には普通には存在しない物質に接することによって、アレルギー症状を引き起こすものだといわれています。
存在する化学物質ごとに症例があるともいえますので、発症した場合は根本的な治療法というものがなく、そのため社会問題となっています。
おそらく、従来の日本の住宅には、この手の問題はなかったことでしょう。
住宅事情が変わっていくにつれ、この問題が表面化してきたものと思われます。
もちろん、問題となるのは住宅ばかりではありません。印刷に使われたインキに含まれる化学物質に反応する症例もありますから。
様々な要因が深く複雑にからみあっている、これらの問題。
すべてにおいて考察することは非常に困難であります。まずは、住宅に使われる木質系材料などを中心に、様々な側面から見つめなおしてみましょう。
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